ペンギンを調べていると”氷床”という言葉がよく出てきます。氷の床ということは分かりますが、似たような用語がいくつかある為、もう少し詳しく知りたいところです。
氷床とは
”地表部(地面)”を覆う総面積5万km2以上の氷塊。単体でぷかぷか海の上に浮いている氷は氷床とは言いません。そのような氷塊は”流氷”と言う場合が多いと思います。南極海では流氷の上で一休みしているペンギンが見られますが、氷床に乗っているとは言わない訳ですね。
氷床は総面積5万km2以上と規模の大きな大きなものを示す為、地球上には2つだけ存在しています。一つが南極大陸上の98%を覆う”南極氷床”で、もう一つが”グリーンランド氷床”です。グリーンランドにペンギンは居ない為、ペンギン関連で出てくる氷床という言葉は南極氷床のことを指していると言ってよいでしょう。
南極氷床は2つに分けられる
南極大陸は南極横断山脈を堺として西南極と東南極に分けられます。それぞれ温暖化の影響具合に違いが見られる為、TVでは南極の温暖化の話になると対比して解説されることが多いです。
この山脈を堺に氷床も”西南極氷床”と”東南極氷床”に分けられます。氷床は地面の上に乗っかっている氷塊なのでどちらも下には岩盤があります。当然といえば当然なのですが、南極大陸は物凄い厚い氷だけで出来た島というわけではないのです。
西南極氷床と東南極氷床では氷塊の厚さが違う
西南極氷床の岩盤は深い場所で海面から2,500m以上下にあります。そこまで氷が続いているということになり、西南極氷床は物凄い厚い氷塊と言えるでしょう。対して東南極氷床は大きな岩盤の上に乗っていて西南極氷床ほどの厚さはないとのこと。
棚氷とは
流氷、氷床などに並んで”棚氷”という言葉もペンギン界隈ではよく出てきます。棚氷は氷床などの地面の上に乗っている氷塊の洋上に飛び出た部分のことを指します。南極大陸の縁の部分は大体棚氷が出来ていると考えられます。
ここからペンギンたちは上陸したり海へ出たりする訳ですね。棚氷には穴が空いた場所もあり、そこからも出入りが出来ます。