マイナス60度にも達する南極に住むエンペラーペンギン(以下、コウテイペンギン)はハドリングという円形に身を寄せ合って身体を温める独自の習性があります。皆でおしくらまんじゅう状態になることで南極のブリザードの猛威から体温を守ります。
ハドリングはコウテイペンギンだけ?
同じコウテイペンギン属のキングペンギンはコウテイペンギンと比べて暖かい場所に生息しているのでハドルは組みません。アデリーペンギンも南極に生息していますが、繁殖期は暖かめの時期になる為ハドルは組まず、ハドリングはコウテイペンギンだけに見られる行為のようです。
ハドルの大きさは数百羽~数千羽になることもあり、一番暖かい場所はハドル中心の為、皆そこに入りたいと思っています。逆にハドルで一番寒い場所はハドル外側の風上になります。
ローテーションで皆暖まる
風上に居るペンギン達は寒さに耐えられなくなると、ハドルを周って風下に付きます。これを繰り返すことで寒い場所に居たペンギンも後々ハドルの中心に行けるようです。そしてハドルの中心と外側では10度も違うようです。
コウテイペンギンの雛はクレイシ(雛の集団)を形成しますが、雛もハドルを組むみたいですね。可愛いコウテイペンギンの雛がハドリングする姿はより可愛いです。極寒の地で繁殖するコウテイペンギンは幼少期から身を寄せ合うことで生き抜いているんですね。